2019/02/08仮想通貨大手取引所のCEO急逝から見るデジタル終活の重要性
1月31日にカナダの大手仮想通貨取引所QuadrigaCXから
1億5000万ドル、日本円にして約160億円が引き出せない状態
になったとのニュースが飛び込んでまいりました。
また、不正アクセスによるものかと思いきや、
なんと同取引所のCEOが急逝していまい、オフライン管理の
ウォレット(コールドウォレット)にアクセスできない
ためということでした。
これからの時代の相続は、デジタル終活も、とても重要だと
痛感させられるニュースです。
◆現代社会のID、パスワードの重要性
この急逝したCEOはセキュリティの観点からコールドウォレットへの
アクセスキー、要するにパスワードをこのCEO一人で管理していたために、
そのパスワードが誰もわからずに、顧客から集めた160億円もの資金を
引きだせないようになっているとのことです。
おそらくこのCEOは、生前セキュリティファーストということで、
このような行動をとっていたと思いますが、かえってそれが仇に
なってしまったという皮肉な結果となってしまいました。
私達は今、様々なID、パスワードの中で生活しています。
おそらく一つもIDやパスワードを持っていないという方は、
いないのではないかと思います。
これは、インターネットが普及し始めた20年くらい前までは、
こんなにIDやパスワードに囲まれて生活をしているということは
なかったと思います。
スマホの普及によって更にこの傾向は加速していると思います。
◆私のデジタル終活の具体的な方法
私の場合はIDやパスワードはエクセルで全て管理をしています。
このエクセルファイルのある場所をエンディングノートに
書き残しています。
もちろんエクセルファイルを開くのにもパスワードを
かけてありますので、そのパスワードもエンディングノートに
書き残しています。
妻や子供がこのエンディングノートを見れば、おおよその
デジタルサービスのパスワードはわかるようになっています。
今はスマホやパソコンにもパスワードがかかっていて、
これらがまず開くことができないというケースが非常に多いようです。
ID、パスワードはデジタルなのに、そのID、パスワードを
エンディングノートなどのアナログな紙に残しておかなければ、
遺族が大変な思いをするというような話ですので、これも皮肉な話です。
◆スマホを開くのに数十万!?
亡くなった方の遺族がパスワードのわからないパソコンを開くことは、
ネットなどで検索してみるといろいろと方法はありそうです。
ただしスマホを開くことはかなりハードルが高そうです。
遺族の方がドコモやau、ソフトバンクなどのキャリアに相談しても、
開いていただくことは難しいようです。
亡くなった方のiPhoneのパスワードがわからずに、専門業者に依頼しても
必ずしも開けることができるとは限らないようです。
仮に開けることができたとしても、場合によっては数十万の費用を
請求されたということもあるようです。
このように20年前にはなかったであろうデジタル終活も重要な
終活の一つになってきたようです。
皆さんもいつ何時このようなことが起きるかわかりませんので、
デジタル終活に限らず、ご家族への大事な連絡事項は、
アナログな形でも残しておいたほうが良いと思います。
仮想通貨大手のCEO急逝のニュースから感じた思いを書いてみました。
今日もありがとうございました。