夫婦喧嘩や友人同士の喧嘩などの

原因はさまざまの原因があると

思います。

 

人間の悩みの原因のほとんどが

人間関係に起因したものだと

ある本で読んだことがあります。

 

仕事をしていても

トラブルや悩みのほとんどの原因が

思い返してみると人間関係に

起因するものが多いなと感じています。

自分と全く同じ考えの人は、

世界中どこを探してもいるはずがありません。

だからこそ、お互いのことを良く知るためにも

コミュニケーションが大事なわけです。

 

これは、遺産分割でもめる場合にも

同じことが言えます。

遺産分割でもめる原因は、

相続人同士の普段からの

コミュニケーション不足が原因です。

それぞれが独立した大人になり、

みなさんが家庭を持っていたりすると

当然のことなのかもしれません。

 

では、遺産分割でもめた場合には、

いったいどのようになるのでしょうか。

相続人同士で話し合いをしても、

遺産分割方法が決まらなかった場合には、

まず前提条件として、相続人の確定や

相続財産の範囲の確定がされているかどうかが

ポイントになります。

生前にある特定の相続人に生前贈与を

していた場合に、その財産を相続財産に入れるのか、

もしくは遺言書がある場合に、そもそも

その遺言書が有効なものなのか、

などの争いがあった場合には、

裁判で相続人の確定や相続財産の範囲を

確定する必要があります。

 

これらのことが裁判で確定したり、

これらの件に関しては争いがないという場合には、

遺産分割方法を決めるために

家庭裁判所に調停の申し立てをします。

調停委員や裁判官が間に入って、

遺産分割方法を決めていく形なります。

 

それでも、まとまらない場合には、

遺産分割審判という方法で、

裁判官が様々な証拠などをもとに、

遺産分割方法を決めるということになります。

 

これでも不服があるという場合には、

この先の手続きもありますが、

裁判所から認められることは少ないので、

事実上はこの遺産分割審判で決められた

遺産分割方法で、決定すると

思っておいてよいと思います。

 

わたくしは、実際に東京高等裁判所で、

遺言書が有効なのか無効なのかを

争った訴訟裁判の傍聴をした経験があります。

 

原告、被告のそれぞれの代理人弁護士から

様々な証拠を突き付けられながら、

受け答えをしていく原告と被告を

目の当たりにしました。

 

この裁判を傍聴し、

『自分は絶対に

このような当事者にはなりたくない』

と思ったというのが正直な感想です。

時間や費用もかかりますし、

何といっても精神的な負担は

計り知れないものがあると思います。

 

正解はありませんが、

親御さんが遺言書を書いておいてあげる

ことが一番もめにくい方法なのかなと

思います。

 

その遺言書を書く際に

お子さんたちにも事前にある程度

遺産分割方法やその分割方法を選んだ

理由をお伝えする。

 

それが、お子さんたち同士の

コミュニケーションにもつながるかもしれません。

 

これをやっておけば大丈夫ということは

ありませんが、それぞれのご家庭のご事情に

あわせて、事前に対策しておくが、

後々のトラブル防止につながることは

間違いありません。